劣化の種類 |
説 明 |
クラック  |
ひび割れ。この要因としては乾燥収縮、膨張と収縮の繰り返しによるもの、コンクリート内部の鉄筋の錆による膨張によるもの、地震などがある。
これらクラックは中性化の促進や漏水の原因になりやすい。 |
浮き |
タイルやモルタル、下地調整材や塗装などが躯体との接着性が損なわれて
躯体から剥離した状態。 |
欠損(けっそん) |
浮きの剥離状態から進行し振動や雨、風などの影響で剥がれ落ちてしまった状態。 |
エフロレッセンス |
コンクリートやタイル、目地表面などに見られる白華現象。コンクリート中に含まれる酸化石灰が水の浸入により加水分解し、表面に現れ空気中の二酸化炭素と反応して炭酸化カルシウムの結晶となったもの。「白華」ともいう。 |
ポップアウト |
コンクリート表面の剥離の一種で、薄く皿状に表面のコンクリートが剥がれ落ちることをいう。 |
中性化 |
アルカリ骨材反応には、アルカリシリカ反応とアルカリ炭酸塩反応とがあり、日本ではアルカリシリカ反応の方が多い。
コンクリートの中性化は、大気中の二酸化炭素がコンクリートの内部に侵入し、炭酸化反応を生じることにより、細孔溶液のpH(ペーハー)が低下する現象のことをいう。 |
塩害 |
コンクリートには水(水道水)が使われており当然、塩分も含まれている。この他にも塩分を含んだものが混在している。このためコンクリート中の塩化物イオン量は規定で定められており、一般的に1m3当たり0.3kgとされている。これが飛来塩などによりコンクリート中の塩化物イオンの量が1.2kg/m3以上になると鉄筋の腐食が急速に進行する。これを塩害という。 |
凍害 |
コンクリート中の水分が凍結と融解の繰り返しにより徐々に組織が劣化する現象で、コンクリート表面にスケーリング、微細なひび割れ、ポップアウトなどの劣化が顕在化することをいう。 |
スケーリング |
凍結融解の繰り返しにより、表面のセメントペーストが剥離する現象をいう。 |
アルカリ骨材反応 |
コンクリート中の高いアルカリ性を水溶液と反応して、コンクリート中に異常な膨張やそれに伴うひび割れを生じさせる骨材がある。この反応をアルカリ骨材反応という。 |
腐食鉄筋による爆裂 |
コンクリート内にある鉄筋はコンクリート中のアルカリによって保護されている。しかし、コンクリートが中性化してしまったり、飛来塩などにより塩分濃度が著しく増えると腐食する。鉄筋は錆をまとい本来の径よりも太くなる、これによりコンクリートが表面へと押しやられ鉄筋に沿ったクラック又はコンクリートを剥離させる。このような状態になることを爆裂という。 |
露筋 |
爆裂の状態から経過するとコンクリートが剥落し鉄筋が露出する。このような状態を露筋という。 |
チョーキング |
一般的に塗装が雨や風により劣化し、塗装表面を手でなでると塗装色の粉が付く、このような状態をチョーキングという。 |