アスベスト除去工事

アスベスト建材は耐火・断熱・防音・結露防止などの目的で、さまざまな部位に使用されています。社会問題化しているアスベストの除去・封じ込め工事を、責任施工により安心した施工と徹底管理のうえで実施します。

【 石綿除去施工手順 】

1.エアーモニタリング(作業前)
作業開始前の浮遊石綿濃度測定測定を行います。

2.備品の移動

3.作業前教育
作業者に対し事前に石綿の取り扱いに関する教育を行うと共に、保護衣の正しい着用・呼吸用保護具等の取り扱いの説明を行います。

4.保護具の点検
作業員の呼吸用保護具の不備・不良箇所がないか点検を行います。

5.仮囲い・表示板の設置

6.作業前仮設足場

7.資材・機材の搬入

8.清掃・養生

真空掃除機を使用して清掃を行います。
出入口及び集塵排気装置の排気口を除き密閉することにより、他の作業場所からの隔離を行い、石綿等の粉塵の外部への漏洩を防止します。密封するに当たっては、床面は厚さ0.15㎜以上のプラスチックシートで二重に貼り、壁面は厚さ0.08㎜以上のプラスチックシートで貼り、折り返し面(留め代)として30~40cm程度確保します。

9.セキュリティゾーン設置

前室・エアシャワー室・更衣室の3室を設置します。身体に付着した石綿等の粉塵を外部に運び出さないようエアシャワー等で洗身を十分に行います

10. 負圧装置の設置・試運転

隔離空間の構造を考慮し、効率よく内部の空気を排気できるよう、可能な限り前室と対角線上の一番離れた位置に負圧装置(HEPAフィルター付き)を設置します。

11. 負圧機排気口からの石綿等漏洩の有無の確認・点検

アスべスト除去作業開始前と除去作業開始後に負圧機排気口にて、粉塵濃度の数値に異常がないか、デジタル粉じん計にて測定し記録します。除去ケレン中においても、定期的に測定し記録を残します。

12. 薬剤の搬入、散布装置の試運転

13. 設備機器・照明器具等の一時撤去
天井に取り付けられている設備機器・照明器具は可能な限り撤去します。

14. 既存天井ボード・天井下地の撤去
インパクトやバールを用いて既存天井ボード・天井下地等を丁寧に撤去し、撤去材は真空掃除機等で清掃した後、固化剤を散布し搬出します。

15. 天井撤去後再養生
養生の破損箇所や壁天端等の未養生箇所等を念入りに養生し、次工程に行く前に負圧状況を必ず確認します。

16. 薬剤の散布

湿潤剤をエアレススプレーユニットで石綿部に規定量を吹付け、時間をかけて浸透させます。作業員は、作業終了後又は石綿管理区域外へ出るときは、その都度防護服・保護足カバーを作業区域(クリーンルーム内)で脱ぎ、防塵マスクを装備したままエアシャワーを浴び、防塵マスクは更衣室で外します。

17. 石綿の除去・ケレン

石綿含有物をケレン棒等で基部から落とします。必要に応じて石綿除去部分に湿潤剤を更に散布して濡らしつつ、石綿含有吹付材をケレン棒・ヘラ・マジックロン・ワイヤーブラシ、場合によってはサンダーを使用し完全に基部から念入りに除去・ケレンします。
除去中は空中浮遊石綿を定着させる目的でエアレススプレーユニットにて残留固化剤を空中散布します。
残留固化剤を、僅かに残った除去の残留石綿含有材を定着させる為に、除去面・空中及び養生シート等に散布します。

18. エアーモニタリング(作業中)
作業中の浮遊石綿濃度測定測定を行います。

19. 石綿の回収
除去した石綿を残さないように清掃しながら集積します。

20. 石綿二重袋詰
除去した石綿は一重目のプラスチック袋に袋詰めした後、固化剤を適量噴霧して、更に二重目の袋に梱包して密封・保管場所にて仮置きします。

21. エアーモニタリング(作業後、養生撤去前)
除去作業後の養生撤去前に浮遊石綿濃度測定を行ないます。

22. 養生材の撤去
養生材・立ち入り禁止の標識、出入り口の養生撤去を行い、石綿管理区域の解除を行います。
使用した資材(ビニールシート・テープ)及びその他の廃材を20.同様に二重梱包し仮置きします。

23. エアーモニタリング(作業後、養生撤去後)
除去作業後の養生撤去後に浮遊石綿濃度測定を行ないます。

24. 使用機材・足場の清掃
真空掃除機(HEPAフィルター付き)・ウエス・雑巾等を用いて足場・機材の清掃を行います。

25. 廃棄物処理

二重梱包した石綿及び養生シートを特別管理産業廃棄物収集運搬登録業者の収集運搬車へ手で積込み、登録最終処分場で埋立処理(処分地の地表面から深さ2m以上)もしくは溶融処理をします。

26. 清掃・後片付け

施工場内の清掃を実施すると共に、設置した機材等を清掃(真空掃除機使用及び拭取り)して撤去・片付けを実施します。作業用足場も清掃して搬出します。

27. 完工

28. 工事完了報告書の作成